ちょっといろいろあって、麻美のことを思い出すきっかけがあった。ある女性から自分が相手を満足させているのか、不安だと相談を受けたときだった。相手の気持ちに応えられない不安、みんなにはありますか?
そのとき、麻美のことを思い出し、麻美とのことを彼女に語りました。その語りをブログ用に編集し直したのでアップします。
どんなカップルにだって欲望の強さや性的な嗜好の違いはあります。そんなことは当たり前です。もし二人の間で嗜好がぴったりくるカップルがいたとしても、それでもタイミングやそのときのライフステージや個々の状況でズレは出てくる。以前ブログにも書きましたが、奥さんだった麻美と僕の間にもそういうズレはありました。。麻美はぼくのS性に比較すればもっとずっと強いM性を持っていました。僕のS性はそんなに強くないし、加虐性もそんなに強くない。麻美はこれで満足しているんだろうか? ずっとそう考えて不安な時期もありました。なにかのきっかけのときに僕は麻美にそのことを訊いたことがあります。
「麻美はもっと強く被虐性を満たしたいって思わないの?」
僕がそう尋ねると
「100%満足しなくても10%満足できればそれで十分幸せよ」
ちょっと優等生的な答えが返ってきました。
「僕は麻美を100%満足させたい」
というと彼女はいったのです。
「それじゃ私は幸せになれないかも…。満足していないっていう状態があるから満足できたときにより幸せな気持ちになれるって思うの。私も尚人様を100%させたいって思う。でも満たせないときもあると思う。仕事や生理や体調や…。でもだから満足してもらえたときは嬉しいし、自分も同じ、尚人様だって忙しい時や疲れているときはあるでしょ? 今日はゆっくりしたいっていうときも…。私も今日はゆっくりしたいっていうときもあるけど、それがかならずふたり一緒に訪れるとは限らない。そうやって満たされない時があるから満たされたときは幸せなんだと思う。そして私たちはこのことをとっても深く理解していて共有しあっている。それもとても幸せなことじゃない? お互いの相手への想いはわかりあっている、通じ合っている幸せ。それで十分。それに尚人様はいつでもそうやってちゃんと言葉にしてくれる。これだって普段、尚人様が言っていることなのよ。自分のことだからそうやって自分を追い込むけど、私も同じ気持ちなのよ。」
「そっかぁ満たされないことっていうのは満たされたときの喜びを大きく実感できてより幸せを感じられるってことなのか。M的な発想だけどけっこう真理かもなぁ」
と僕はそれ以降、お互いの欲望がすれ違うことを怖がらなくなりました。
SM嗜好を抱えたカップルに限らない話だと思いますが、こんなふうに考えられてコミュニケーションをとれる関係を築ける人は幸せだと思います。
そのとき、麻美のことを思い出し、麻美とのことを彼女に語りました。その語りをブログ用に編集し直したのでアップします。
どんなカップルにだって欲望の強さや性的な嗜好の違いはあります。そんなことは当たり前です。もし二人の間で嗜好がぴったりくるカップルがいたとしても、それでもタイミングやそのときのライフステージや個々の状況でズレは出てくる。以前ブログにも書きましたが、奥さんだった麻美と僕の間にもそういうズレはありました。。麻美はぼくのS性に比較すればもっとずっと強いM性を持っていました。僕のS性はそんなに強くないし、加虐性もそんなに強くない。麻美はこれで満足しているんだろうか? ずっとそう考えて不安な時期もありました。なにかのきっかけのときに僕は麻美にそのことを訊いたことがあります。
「麻美はもっと強く被虐性を満たしたいって思わないの?」
僕がそう尋ねると
「100%満足しなくても10%満足できればそれで十分幸せよ」
ちょっと優等生的な答えが返ってきました。
「僕は麻美を100%満足させたい」
というと彼女はいったのです。
「それじゃ私は幸せになれないかも…。満足していないっていう状態があるから満足できたときにより幸せな気持ちになれるって思うの。私も尚人様を100%させたいって思う。でも満たせないときもあると思う。仕事や生理や体調や…。でもだから満足してもらえたときは嬉しいし、自分も同じ、尚人様だって忙しい時や疲れているときはあるでしょ? 今日はゆっくりしたいっていうときも…。私も今日はゆっくりしたいっていうときもあるけど、それがかならずふたり一緒に訪れるとは限らない。そうやって満たされない時があるから満たされたときは幸せなんだと思う。そして私たちはこのことをとっても深く理解していて共有しあっている。それもとても幸せなことじゃない? お互いの相手への想いはわかりあっている、通じ合っている幸せ。それで十分。それに尚人様はいつでもそうやってちゃんと言葉にしてくれる。これだって普段、尚人様が言っていることなのよ。自分のことだからそうやって自分を追い込むけど、私も同じ気持ちなのよ。」
「そっかぁ満たされないことっていうのは満たされたときの喜びを大きく実感できてより幸せを感じられるってことなのか。M的な発想だけどけっこう真理かもなぁ」
と僕はそれ以降、お互いの欲望がすれ違うことを怖がらなくなりました。
SM嗜好を抱えたカップルに限らない話だと思いますが、こんなふうに考えられてコミュニケーションをとれる関係を築ける人は幸せだと思います。
- 関連記事
-
- 麻美の思い出 満足しないことの満足感 (2017/10/03)
- 2.麻美篇 (9) 最終章 ピアス (2012/01/25)
- 2.麻美篇 (8) 転機 turning point ~結婚時代~ (2012/01/25)
- 2.麻美篇 (7) バランス ~結婚時代~ (2012/01/25)
- 2.麻美篇 (6) 証:Proof ~婚約時代~ (2012/01/18)
- 2.麻美篇 (5) エスカレート ~婚約時代~ (2012/01/18)
- 2.麻美篇 (4) ふたりのホテル 後編 (2012/01/10)
- 2.麻美篇 (3) ふたりのホテル 中編 (2011/12/28)
- 2.麻美篇 (2) ふたりのホテル 前編 (2011/12/27)
- 2.麻美篇 (1) 出逢い、そしてプロポーズ (2011/12/25)
- 1.序章 僕のS性遍歴 目覚めから麻美との出会いまで (2011/12/24)
トラックバック URL |
| ホーム |