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M女性がSMを楽しみたい、もっとその世界を知りたいと思っても、なかなかその一歩を踏み出すことは難しいのではないでしょうか? そんな貴女のためのコミュニケーションブログです。

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2.麻美篇 (8) 転機 turning point ~結婚時代~
前回、バランスを取りながら、ふたりのスタイルを確立していった麻美と僕ですが、それは安定状態となったというより、これまで急激にエスカレートさせていったS性、M性を、緩やかな上昇へ向かわせただけで、別に限度を知っておとなしくなったというわけではありません。今回は、そんなふたりの生活の中での過激なプレイや行動、そしてその末に訪れた出来事を語っていきたいと思います。
■衣装フェティズム全開カタログ

結婚生活も2年目を超えた頃になると、ふたりの生活もかなりシステマティックになってきました。彼女の着る服も

・ちょっとセクシーな仕事着
・ふたりで外出する時のカジュアルでセクシーな服
・ふたりで外出する時のかなり過激な服
・家の中でしか着れないプレイファッション
・家の中や街中でかわいい麻美を感じられるフェミニンな服
・ラフでカジュアルなのに麻美が着ると
 なんかセクシーになってしまうデニムやカーゴパンツルック。


こんな感じに分類され、同じセクシーさを追及していても、ぼくらなりのTPOに合わせたものをそのときどきに着るという形に整理されてきました。

夜に僕を迎えてくれる麻美も、ドレッシーだったり、メイド服のようなかわいものだったり、ボンデージだったり、日替わりで飽きさせません。正直、全然、飽きることがなかった。この頃になるとインターネットもかなり日本語のサイトが登場し、ネットショッピングなどで、セクシーな下着を購入することも、また海外のサイトで、日本では売っていないような過激なドレスやワンピースなども購入できるようになり、いままで以上に彼女のワードローブは充実していきました。


婚約時代にエスカレートしたような過激な露出、緊縛プレイは、年に2,3回ぐらい、なにかイベントを作り出しその中で楽しみました。このプレイは後ほど紹介します。

まあ、今回は、実質、最終回のようなところもありますので、いつもと趣向を変えてそんな麻美のファッションをいろいろ紹介しましょう。


麻美のスーツスタイル大手企業篇
麻美のスーツスタイル大手企業篇:  基本的に麻美は秋冬はスーツ、春夏はブラウスとスカートで会社に通っていました。大手企業なので、あまり派手な格好はしませんでしたが、こういったスーツだけでなくかなり高いブランド物のスーツ(CHANELとかDCNYとかD&Gとか)もいろいろ持っていました。僕のスーツの2.3倍はするでしょうね…。ちなみに一番左の写真は、地味なスーツで面白くない!と僕が言って、ホットパンツと併せてセクシーな格好をさせたときの麻美本人です。




麻美のセクシーカジュアルスタイル
麻美のカジュアルセクシースタイル:ふたりで買い物に行ったり、彼女が友人と逢ったりするときのスタイルです。右の2枚はまあパーティや僕とのナイトデートの時に着ていましたね。基本足はいつも出していることが多かったです。




麻美のどっちかっていうと過激なスタイル
麻美のどっちかっていうと過激なスタイル:大してカジュアルと違わないようですが、こういう場合はほとんど背中は丸見えです。なので基本ブラジャーはしないことが多いです。もうここまでくると大抵半分はプレイですから、車が必要だし、僕はかならず一緒に居るときの格好ですね。ほとんどのものが海外で買ったものか、ネットで取り寄せたものです。写真はそのときのもの。





麻美のフェミニンなスタイル
麻美のフェミニンなスタイル:これはいろんな時代が混ざっているので雰囲気もヘアスタイルもバラバラですが…。まあこれをフェミニンといったら、ファッション業界の人に怒られるかもしれませんが、なんというか女っぽくてそこはかとなく艶があって、甘さもあって好きなふたりとも好きなスタイルでした。基本、家の中ではこんな感じの日もけっこうありました。ただ外出のときのフェミニンな写真を探したのですがなかなかない(笑)。




麻美のパンツスタイル
麻美のパンツスタイル:意外と僕はカジュアルな麻美のパンツスタイルが好きでした。春とか初夏とか、薄手のニットやブラウスだけで一緒に散歩とかしているときの麻美のラフな感じは、なんていうか写真を撮りたくなるようなそんな雰囲気がありました。それにエッチなホットパンツ姿もなかなかそそられます(笑)。




麻美の家の中でしか着れない過激スタイル
麻美の家の中でしか着れない過激スタイル:プレイスーツやコスプレとはまた別に、家の中で過激なセクシーファッションに身を包んだ麻美は週1回ぐらい登場します。僕はなにも支持していなくてもこういうときは彼女はすでに発情していて、僕に熱い視線を送って僕を誘ってきました。こんな格好で誘われたら、僕にそれを断る術はありません。



■麻美の退職

そんなふたりに訪れた最初の転機は、麻美の退職でした。麻美は、もともと専業主婦になりたいタイプというわけではなかったのですが、僕と付き合ってから彼女の言葉で言えば

「なんかふたりのご主人様に使えているみたいで嫌なの…。尚人様だけにお仕えしたいのに…」

と辞めたいと洩らしていました。それでも彼女が秘書をしていたT氏は非常に尊敬できる人(僕も仕事でなんども会っていますが確かにすばらしい人でした)で、彼が引退するまではとがんばっていました。ときどき、T氏に対して、間違えて

「では尚人様…あ、失礼しました。T常務…」

と言ってしまって、そのことをからかわれて、火が出るほど恥ずかしかったけど、そんな麻美をT氏はかわいがってくれたそうです。T氏が引退して次に麻美がついたK氏は、それとは全く違う若手の役員でどっか脂ぎって横柄な感じが嫌だったそうです。セクハラこそありませんでしたが、いつも麻美のことをジロジロ嘗め回すように見ている視線に嫌悪感を麻美は感じていたそうです。

「う~ん。そうさせちゃう格好を麻美がいつもしてフェロモン撒き散らしているんだし、仕方ないんじゃないかなぁ…」

「もう! 尚人様がそうさせているんでしょ! そういうフェロモン出すようなオンナにさせたのは尚人様でしょ! でも嫌なの! あの人はイヤ!」

視姦されることが基本的に快感のはずの麻美がこれほどまでに嫌悪感を抱くK氏という人物に逆に興味が湧いてしまいましたが、まあMにもMなりに嫌なタイプというのがあるのでしょう。

麻美が仕事を辞めたいという気持ちに対して僕の思いは複雑でした。収入的には問題はそれほどないと思われました。基本的に彼女の収入は彼女のために使い、家計の大半は僕の収入で賄っていました。これは別に僕が家長として実権を握るためというよりは、彼女にとって僕に養われているという気分を維持してもらうほうが、彼女にとっては幸せだと考えたからです。これまで彼女の収入は貯金と彼女の衣服費、美容費などに主に使われていました。ただ彼女は優秀な女性でしたから、そんな彼女が家庭に納まってしまうということに、働く女性にそれなりに敬意を払って生きてきた自分としては、なにか後ろめたさを覚えたのです。そしてこれまで奴隷妻でいることに強く執着してきた麻美が、それでも企業人として社会性を保っていた部分がなくなることによって、どう変化していくのか、そのことに正直、期待と不安の両方を感じていました。

結局、僕は麻美の好きにすればいいと彼女に言って、結婚して2年ぐらい経った1月に彼女は退職しました。

■内的変化・外的変化

思っていた通り、仕事を辞めた麻美は、奴隷妻色を一気に強くしました。自分の理想の姿に近づいたことに対する彼女の喜びは半端じゃありませんでした。今までだって十分だったと思いますが、それにもましてセクシー美女妻ぶり、かわいい奥さんぶり、奴隷妻ぶりで、僕に尽くしてくれました。ジムやエステで自分の自慢の身体を鍛え上げ、美容に気を配り、美しさに磨きをかけました。それでも安心したのは、彼女がそういうことだけでなく、英会話のレッスンを続けたり、フラメンコを習い始めたり、僕の蔵書を読み漁って、その知的好奇心をちゃんと前向きに自分のためにも昇華していったこと。その中で僕が集めていたインテリア関係の雑誌や蔵書を楽しそうに見て、インテリアコーディネーターになってみようかなと新しい目標を立てたことなどは、僕にとってもうれしいことでした。
でも彼女は言います。

「尚人様には、居場所が必要でしょ?逢った頃は仕事場で寝てたし…。すっごく仕事好きで、自分の中で自分が何者になっていくか、そんなことばっかり考えて、本来はそれだけに集中して文章を書き続けたい人だから…。私はそんな尚人様がゆっくり休める場所を作ってあげたいの…。そこには私が絶対居たいの…。ね? いい妻でしょ? 麻美は尚人様の居場所そのものなの…」

(なるほど…。ちゃんと見てる所は見てるんだな…、当たり前か、夫婦だものな…。)

僕は彼女の愛情に感謝し、彼女のもうひとつの望みも叶えてあげたくなりました。

「麻美、ありがとうな。でも奴隷妻としての希望もあるんだろ? 俺、麻美に試したいことがあるんだけど…。どうする?」

彼女は喜色満面、僕が何かいかがわしい事を考えていることを察知して僕に擦り寄ってきます。僕は彼女に甘いキスをして、彼女のクリトリスをやさしく撫でながらいいました。

「前にさ…。海野やよいのコミック、読ませただろ? あの中にさ、クリトリスの皮とっちゃった女の話があったよね…。あれ麻美にやったらどうなるかな?ってずっと思ってたんだ…」

「ああ~、尚人様…。またそんないやらしいこと…。そんな風に麻美のデカクリさわりながら、言われたら断れなくなっちゃう…知ってるくせに…。麻美をもっといやらしい奴隷にしたいのね…。ああ、いやぁ…、麻美おかしくなっちゃう…。そんなことされたら…もう普通に生活できない…奴隷なのね、麻美…。いやぁ…、無理…、麻美…ああ~ わかんなくなってきちゃった…どうすればいいの…」

海野やよいさんのコミックは、以前、「自分のM性を見極める方法」で紹介したように彼女の作品は独自の世界観で、M性に目覚めて変わっていく女性のエロスが精神的、心理的描写も豊かに描かれていて、ただ描写が過激なだけで中身のないものとは一線を画していて僕は彼女の作品のファンでした。そして、その中でクリトリスの包皮を手術で取ってしまう話が幾つかあり、そのシチュエーションに強烈な刺激を感じていました。

最初は、いつものようにコミックや小説の中の出来事、妄想の世界と思っていたのですが、麻美という最高のパートナーを得たことがきっかけとなり、ネットで調べると実際に美容整形外科で性感治療(不感症の女性に対する施術)のひとつとして、このクリトリス包皮切除(除去)という施術が行われていて、しかも思っているよりずっと安い価格だったことで、自分の中でまた妄想からリアルへの扉が開きかけていたのです。


■SMにおける肉体改造の意味

SMの中には、プレイとはちょっと趣が変わりますが“肉体改造”というジャンルというか嗜好があります。ソフトなところで言えば、剃毛(女性器のまわりの毛を剃ってしまう)、タトゥーを入れさせたり、ピアッシングもこの一部と言えるかもしれません。その他、豊胸手術を受けさせたり、クリトリスを肥大化させたりなんていうのもあります。さらには歯を全部抜いて入れ歯にさせる(歯のない状態でフェラをするとすごく気持ちがいいそうです)なんていうものも…。

また妄想というか、あまりリアルな話ではありませんが、小説やコミックスの中には、四肢切断(手足を切断)したり、口を利けなくしたり、目を見えなくしたり、なんていうおどろおどろしいものもあったりします。そこにはつまり女性を性器としてだけ存在を認める、存在したいというある意味、究極のSとMの願望を具現化したものと言えます。

僕にはこの肉体改造に対して、それほど強く惹かれるものはありませんが、Sの心理としては、支配したいMを精神的に変化させていくことが快楽ですから、その身体的にも思うままにして、性的にグロテスクな形に変化させていくことにそそられるのだろうということは推測できます。

まあこういうことを書くと、初心者M女性の方は、必要以上にSMに対して恐怖心を抱いてしまうと思いますが、SMの心理の中には、このように美しいものを醜悪な形へと貶めていく、そこに官能があるという考え方も実際にはあるのです。スタンダードな緊縛プレイをとっても、縄で縛り上げられ精神的に拘束感を味わうことと同じぐらい、その縄によってボディラインが歪み、肉を盛り上げ醜悪な身体を作り上げるという視覚的な意味もそこにはこめられているのですから…。

まあ、僕はそれでもなによりも麻美のキレイな身体を愛していましたので、彼女を醜く歪ませて楽しみたいという気持ちは全くありませんでした。むしろ自分の趣味でキレイに彼女を飾りつけそれを楽しみたい、僕の着せ替え人形のように扱って、そのことで精神的支配を感じていたいというタイプのSでした。なのでタトゥーなどは絶対に入れさせたくなかった。鼻フックで顔を歪ませたりするのもいやだった。それでもすでに剃毛、ピアッシング程度は麻美に実際させていたわけですから、自分の中にもこの肉体改造への願望が全くなかったとは言えないかもしれません。特にクリトリスの包皮切除には、強い憧れがあったのも事実です。彼女のクリトリスは、僕がこれまで見てきた中では大きいものでしたし、美しい彼女の体の中で、そこだけがなぜかアンバランスで卑猥な雰囲気を醸し出していたので、そのアンバランスさに妙に惹かれ、それを強調してみたいという欲望を感じていたのだと思います。

■クリトリス包皮除去顛末記

それに…。肉体改造的な意味もありましたが、そのことによって麻美が精神的にどうなるのか、見てみたいという欲望のほうが強かった。

「麻美がさぁ…。いつもそのデカクリを露出させて、内股やショーツに擦られて、ずっとクリトリスに刺激を受け続けながら生活していく姿を想像しちゃうだけで、僕はゾクゾクするんだよ…。仕事辞めたんだし、もう麻美はずっと僕の奴隷なんだろ? だったらそうやって一日中、その刺激を受け続けて生活したら、麻美も幸せだと思うんだけどなぁ…」

そんな甘いというか悪魔のような囁きを、麻美の身体を愛撫しながら僕は続けます。

「ああ~ん、もう…尚人様のいじわる…。悪魔みたい…。そんな麻美だって… ああダメ! そんこと考えさせないで! いやん、考えちゃうじゃない…」

「そっか! じゃあ忘れよう! いままでの麻美でも僕は十分だよ。愛してる!」

「ああ、いやぁ…。もう…」

「いいよ、忘れて。からかっただけ」

僕はそういってこの話を切り上げました。
それから1週間後、リビングでくつろいでいる僕に麻美は言いました。僕の予想より3日早かった(笑)。

「尚人様…。麻美はもっといやらしい奴隷になりたいです。麻美、デカクリの周りの皮とって、いつもデカクリを擦りつけながら感じているそんな淫乱になりたいです。どうか手術を受けさせてください… ああもう感じちゃう… ご奉仕させてください」

彼女は僕に言われて、やっぱりずっと考えていました。自分でネットで調べたり、海野やよいのコミックを読み直して…。自分に置き換えて、その快楽が頭から離れなくなってしまったようでした。

麻美は、病院を選んで、カウンセリングで説明を受け、手術日を予約してきました。手術をすると2~3週間セックスはできません。前の日は、麻美もちょっと怖かったのかもしれません。ずっと僕にクンニリングスをおねだりして、その恐怖心から逃れるように快楽を求めました。

当日、彼女は開き直っていたというか、もう迷っていませんでした。「付き添おうか?」と尋ねると「大丈夫よ。病気じゃないんだから…」といって笑って出かけていきました。手術はあっという間に終わったそうです。

戻ってきた麻美は、普段と変わりませんでした。一応、傷ですからヒリヒリする痛みが、1週間ほど続き、痛み止めなどももらっているので、あまり性感に影響はなかったです。

もちろん、僕らは2,3週間もセックスをガマンできるタイプではなかったので、麻美は僕に奉仕をし続けたし、僕もこの時とばかり麻美のアナルを攻め立てました。麻美にはかなり前からアナルの性感を高めていくように調教していましたので、この頃はすでにアナルで僕を受け入れることができるようになっていました。

「ああ~ん、こんなに毎日、アナルばっかり苛められたら、麻美、アナルで感じる変態になる! もう尚人様のアナル奴隷よ。もうオマンコ弄っていただけないのぉ~? でも気持ちいい! アナルにちょうだい! 私を掘ってぇ!! 」

「下品だなぁ…。麻美は…。くちマンコに指マンコ、胸マンコ、ケツマンコ…。麻美は僕のための穴だらけになっちゃったなぁ…」

「ハイ…。麻美は尚人様の穴奴隷なの…。もう体中、穴よ? ねぇ…お好きな穴を使ってください…。でも、おねがいです! 今日はケツマンコ使って~!ケツマンコ、掘ってぇ!! あああ~!」

アナルを弄られると、麻美は下品な言葉を使いたがります。ヴァギナとは違って、どうやら被虐的で貶められている気分が高まって自分で自分を煽って貶めていきたくなるようです。もともと上品で真面目な麻美がこういうことをいうとそのギャップはすごいです。僕はそんな麻美にいつもゾクゾクさせられました。

傷の痛みが消えた1週間後ぐらいで、麻美の身体は変調を来たしてきました。

「あっ、あん!」

と歩くときに色っぽい声がでます。どうやらむき出しになったクリトリスがショーツと擦れたり、自分の身体で擦れるようです。

「だめ… 尚人様 歩けない…」

と少し、足を開いて歩きます。

「俺は、麻美にそんな不恰好な歩き方して欲しくない。いつものようにキレイにさっそうと歩いてくれよ」

「ああ、尚人様…いじわる。麻美はもう一生、こんな風に感じ続けるのね…。どうしよう…」

僕にしがみついて、息を荒くしながら、上気した顔で僕をトロンとした顔で見上げて抗議します。その顔としぐさのなんて色っぽいこと!! 僕はたまりませんでした。まあ、一生こんな感じになることはないと僕はなんとなくわかっていましたが、そのことは敢えて言いませんでした(笑)。

傷も完全に癒え、セックスも解禁された3週間後ぐらいになると彼女の頭の中は、もう僕にはめてもらう事しか考えられないような発情ぶりでした。実際には、コミックのようにずっとクリトリスを刺激されつづけるわけではありません。ときどき油断していると、なにかのタイミングで刺激があるようです。麻美の場合はもともとちょっとクリトリスが大きいため、その頻度は高かったようですし、包皮をなくしたことで、またひとまわり大きくなったような気がしました。

そんな状態の麻美と一緒に買い物やデートしているときに、僕は

「もっと色っぽく足を交差させながら、内股気味にモンローウォークするように歩けよ」
というと彼女はその指示に従います。こうするとかなりの確率でクリトリスは刺激を受けるようで、麻美はたまらなくなって僕にねだってきます。

「もうガマンできない…。おうちに帰るまでガマンできない…。尚人様…ください。ご奉仕もしますから、麻美をスッキリさせてください!」

といって、僕らは車の中やトイレに入って、行為に及びました。でも、それが終わって余計敏感になったまま、歩くと実は余計に辛い?あるいは気持ちいい結果が待っています。家に帰る頃には、麻美はグッタリとしてしまいました。歩いているだけでイってしまう…、そんなこともありました。

それでも人間慣れというのは恐ろしいもので、2ヶ月もすると、麻美は自分で足を交差させてモデルのように歩くようになっていました。自分で気持ち良さそうにクリトリスを刺激しながら歩くのが癖になってしまったのです。彼女は歩いているだけで色っぽくなってしまいました。変化はそれだけではありませんでした。刺激されているからでしょうか?全体的な艶っぽさが増し、しぐさなども普段から色っぽくなり、メイクや着る物も、今まで以上にセクシーなものを好んで着るようになりました。まさに彼女の望みどおり、僕の性的な奴隷としての実感を積極的に味わい幸せを感じていることが見て取れました。

「麻美、なんか最近、ずいぶん、色っぽいオンナになったな?」

と声をかけてやると、麻美は照れもせず、うっとりとした顔で

「尚人様のおかげです…。麻美はもう、普通の人間じゃありません。尚人様に喜んでいただくための性奴隷ですから…。そうやって褒めてもらえるとうれしいです…」

と幸せそうに応えるのでした。

でも、そんなクリトリスの刺激は、そんなに長くは続きませんでした。1年経つか、経たないか、そんなころには、クリトリスも刺激になれ、内股に擦れたり、ショーツで刺激されるぐらいで、イってしまうなんてことはなくなりました。強く刺激を感じていた頃のことを思い出して、麻美は

「あ~ん。つまんない! もっと感じていたい!」

なんていう始末です。

「アハハハハハハ、俺はわかってたよ。慣れるってこと! 男はみんな知ってるんだよ!」

と言って笑いました。もともと男性のペニスはクリトリスが大きくなったものですから、その刺激の構造は同じと思っていました。男の子は中学生ぐらいで第二次性徴が始まると、ペニスが発達して、皮が剥けたり、剥けなかったり…(笑)。剥けない子はなんとか自分で剥いてしまおうとがんばります。まあ、その頃はパンツの中で痛かったり、毛を巻き込んだり、いろいろ大変なのです。次第に慣れてきますので、多分、麻美のクリトリス包皮を切除しても結果は同じだと思っていました。

それでも、麻美は、モンローウォークを止めなかったし、艶っぽさが消えることはありませんでした。一段とセクシーになった麻美の股間を見れば、麻美の美しさとはアンバランスなかなり大きく剥けたクリトリスが見られます。僕はそれが大好きで、その後もいっぱい可愛がってあげました。

麻美はそれでも、刺激が忘れられなかったのか、それからしばらくして、“クリにピアスをしたい”と言い出しました。
僕が彼女の大きなクリトリスに異常に愛情を示したせいもあったかもしれません。

「麻美のデカクリは可愛いなぁ…。大きくて剥き出しでなんか、『可愛がって!』って言われているみたいで大好きだよ」

といつも言っていましたから。そんな僕の愛情を受けているクリをもっと飾りたい!、もっと感じたい!という欲望が彼女の中に目覚めてきたようでした。

「尚人様~、もうひとつ奴隷の印をつけたいの…。尚人様の大好きな麻美のデカクリにも印をちょうだい? それにクリピすると、すごい性感が増すらしいの…。ねぇ…麻美がもっとエッチになったところみたいでしょ?」

僕は、ボディピアスマニアではないので、無闇に麻美にピアスを施したいとは思っていませんでした。たぶん麻美もそうでしょう…。でも自分の性器になにかしら印をつけ、それをセクシーと感じてくれるパートナーがいるすれば、女性は男性よりずっと大胆に、思いっきりがよくなるのかもしれません。

僕は、彼女に

「やりすぎるなよ。麻美の身体はもう十分キレイなんだから…」

と一応、許可をしました。麻美と僕は、僕が乳首ピアスを作った店でバーベルタイプのピアスを購入し、それを麻美は美容整形外科で麻酔してピアスを着けました。病院で麻酔をして、ピアッシングしたのは、そのほうが安全で衛生的、かつ治りが早いと思ったからです。


クリトリスピアス説明

クリトリスピアス説明図解:クリトリスを貫通させるものをクリトリス・ピアッシング、クリトリス包皮とクリトリスの 両方を横に貫通させる女性器ピアスをトライアングル・ピアッシングと言います。
(参考および図 銀座みゆき通り美容外科 婦人科形成専門クリニックより)この病院では包皮切除、ピアッシングなども行っていてwebサイトにはその詳しい説明が載っています。興味のある人は読んでみて下さい。





クリピアスをした麻美の陰部は、今までにも増して、なんというかセクシーで淫靡で、僕を夢中にさせました。そして彼女の期待通り、感度は上がりました。その増した性感は驚異的でした。これは個人差があるそうなのですが、麻美の場合は大成功というか、僕がやさしく舌で舐めてあげるだけで、彼女は

「ああ~ ダメ。それだけで…もう…
 イッちゃう… 狂っちゃう!!」

と叫び声を上げ、騎乗位で挿入しすると、膣より先にクリが擦れることですぐにイッテしまう身体になってしまいました。もちろん普段の生活でも包皮を切除したときと同じようにショーツや内股に擦れるたびに、気持ちよくなってしまっているようでした。
といっても、これも女性ならわかるでしょうが、基本、自分がそういうセクシーな気分のときとそうでないときでは感じ方は違うようで、慣れれば精神力でそのあたりのコントロールはできるみたいです。正直、ホッとしました(笑)。

■もうひとりの麻美

1997年3月。結婚して3年が経過した頃、世間を大いに騒がせ、僕も強く興味を持った事件がありました。俗に言う“東電OL殺人事件”です。この事件の俗称はこの事件の本質を言い得ていないため、僕はあまり好きではありませんが、世間ではこの名前で通っています。実際はOLというよりは、39歳の優秀な管理職でこの時代、女性が東京電力のような男社会の一流企業でこの地位に上り詰めることは、稀も稀、超エリートです。そして彼女は夜は、売春婦として男に買われ、渋谷のラブホテル街で有名な円山町の古いアパートで殺されました。この超エリート女性社員が、誰も知らない夜の顔を持ち、そこで悲惨な死を遂げた。そのセンセーショナルさに週刊誌などでも、多く取り上げられた事件で、知っている方も多いでしょう。

僕はあまりセンセーショナルな印象は持ちませんでした。多分、自分が、そしてパートナーである麻美が、同じように社会的な表の顔とは別に、性的な別の顔を持って生きていると自覚もしていましたし、人間にはそういう生き方があるということを十分、理解していましたから。それでもこの事件が僕の心を捉えて離さなかったのは、この女性と麻美がどこか重なって見えるところがあったからだと思います。殺された女性は麻美と同じ大学の出身で、麻美は総合職というよりは秘書でしたが、能力的にはきっと同じぐらい優秀な人材だと思います。もちろん殺された女性は、SMとは無関係ですが、自分の仕事での立場とセクシャリティの狭間で大きく揺れていたところなどは、妙に一致しているような気がしたのです。麻美は、もし僕と出逢い付き合うことがなかったら、どうしていたんだろう…。自分の中の強烈な被虐願望をどう処理していったのか…。そんなことが気になりました。他のS男性に愛され、その欲望を満足させることで幸せに生きただろうか? それとも当初麻美が考えていたように、SMは別腹と、結婚とSMを分けた二重生活を送るようになっただろうか、それとも…。自信過剰かもしれませんが、僕は麻美が僕と一緒じゃなければ幸せになれなかったんじゃないか…そんな風に思いました。でも同時に、本来、麻美が持っていた強い被虐願望を僕は自分の趣味で歪めてしまって、まだ麻美の中にはそれがくすぶっているのではないか…、そんなことも考えてしまいました。

麻美も含めて、ここまで僕は多くの女性と関係を持ってきました。SMという性癖をオープンにして享楽的に楽しんで生きている女性は稀で、その多くは誰にも打ち明けられず悩み、そんな自分を押し殺して生きていく。恋人にも打ち明けられない彼女達は、いつしかSMは別腹として自分のセクシャリティを自分と切り離して分裂していく。あるいはSMクラブの門を叩き、そのセクシャリティをお金に変換することで直視しないように生きていく。その末路として、もっとも悲惨で不幸な結果、それがこの事件の本質と構造を同じにしているような気がしました。実際、裁判は今も継続中で、どうやら犯人は別にいる…。そんな気がしてならないけど、そのことより、この女性の生と死、そのこと自体が抱えている問題のほうがより重要な気がしてなりません。この事件は、いまでも僕の心を捉えて離さないのです。僕がこのブログを立ち上げた動機にも、けっこう関わっているような気さえしています。


リビングで週刊誌や新聞を広げ、この事件について自分なりに考えを整理をしていると食事を作っていた麻美が、深刻そうにしている僕のところにやってきて、めずらしく背中から僕に腕を回して、肩越しに顔をのっけてそのファイルを眺めます。

「私は、尚人様に出逢えて本当に幸せだわ…」

と首にキスをします。彼女もなんとなくこの女性と自分の共通点に気がついているようでした。

「うん、これはもうひとりの麻美かもしれないね…。でも僕がそうはさせない」

僕は、どんなに僕らが恵まれているかを実感し、そして麻美をこんな不幸にはさせないと、そのとき強く思ったのでした。


東電OL殺人事件:
この事件に関してはさまざまなルポルタージュやノンフィクションが発表されています。もし興味があれば、それらを読んでみた下さい。SMとは直接関係ありませんが、社会の中で女性がどうそのセクシャリティと向き合っていくのか、そんなことをいろいろ考えさせてくれると思います。その中でも僕がお勧めしたいのは、

あなたはもう幻想の女しか抱けない

●あなたはもう幻想の女しか抱けない 速水 由紀子 (著)
事件そのものを扱ったというよりは、この事件からインスピレーションを得た作者が、この時代、そして現在までの女性にとってのセクシャリティとその発現に関して、さまざまな角度から分析しレポートをしています。そしてそれはこの時代にそんな女性たちと向き合う男性への警告にもなっていて非常におもしろいです。







■オフィスプレイ、再び

彼女が会社を退職し、クリトリスも落ち着き取り戻した頃、彼女は僕の会社の仕事を手伝ってくれるようになりました。ちょうどその頃、会社立ち上げから一緒にがんばってきた女性スタッフが結婚して、その旦那さんと一緒に地方に行くことになり退職し、新たにスタッフも増えてきてマネージメントの仕事に僕が忙殺されはじめたからです。僕は、なにより文章を書いているのが幸せな人間ですから、社長としてマネージメントをすることは苦痛だったのです。現場で仕事をしていたかった…。それを手伝ってくれたのが麻美です。実質的には、経理、マネージメント、渉外などさまざまなことをしてくれた僕のマネージャー的な存在でしたが、そこはそれ、男の夢ですから、僕付きの秘書という肩書きで仕事をしてもらいました(笑)。

いやぁ~。知っていた以上に彼女は優秀でした。ただ優秀なだけでなく、ちゃんと大手企業で研修を受け、それなりのマネージメント技術を習得しているということが、これほど能率的で仕事をコントロールすることに繋がるとは思いもしませんでした。ある種のクリエイティブな仕事をしているんだという僕のつまらない自尊心はコテンパンに打ち砕かれ、実質的に彼女が会社をマネージメントしてくれていたようなものです。それでも彼女は、この頃、インテリアコーディネーターになるための勉強に通ったり、その一環でフラワーショップでアレンジメントのバイトをしたり、なにかと多忙で、時間は不定期でしたが週3日ぐらいは、僕と僕の会社のために働いてくれました。これは返ってよかったと思います。ずっと一緒に居るよりは、少し離れてお互いが外の刺激を受けて、それを持ち帰って話をする、そんなメリハリが生まれますから。

もちろん、僕と麻美ですから、ただ仕事をしていたわけではありません。大いにこのシチュエーションを楽しみました。まず、いつものように(苦笑)、麻美のファッションですが、以前の会社で秘書をしていたときは、その会社の仕事時のドレスコードというものがありますから、どんなにがんばっても、そのセクシーさには限度がありました。が、もちろん我が社には、そんなものはございません! いえ、もっと秘書はセクシーであるべき! これが我が社の社是でした(笑)。彼女は、秘書らしさというシチュエーションギリギリのファッションで僕に仕えてくれました。


麻美の秘書スーツプレイ篇
麻美の秘書スーツ:プレイ篇:麻美が大手企業で働いていた頃とは全く違う秘書スタイル。とにかく派手でセクシー路線全開のスーツ。最近は当時よりセクシーなものが増えていますね。僕たちが遊んでいた頃はここまでカッコいいのは少なかった。でも麻美は自分でアレンジしてこんな感じで出社してくれました。それにしても秘書という仕事をこんなに冒涜していいのかな…と思わなくもなかったのですが、麻美はノリノリで楽しんでくれました。まあもともとそんな妄想も抱いていたようですしね。



我が社の秘書の仕事は、朝、社長への奉仕から始まります。

「社長、本日もよろしくお願いします。まずご奉仕をさせてください

そう…、奴隷秘書麻美は、僕のことを社長と呼びます。机の下に潜り跪いて、麻美は、僕のジッパーを下げ、奉仕を始めます。その後、

「社長、麻美は今日、ご命令どおり、オマンコ洗わずに出社しました…。昨日、社長に愛されたままです。麻美のいやらしい匂いを嗅いで下さい…。」

などといって、タイトで短いスカートをたくし上げ、ガータと下品な下着を僕に見せ、恥ずかしそうに股間を晒します。僕はその匂いを堪能した後、彼女のむき出しになったクリトリスを舐めながら、ヴァギナに指を入れて、彼女を狂わせます。

日によっては、縛ったまま仕事をさせたり、バイブを使ったり、オフィスでバックから突っ込んだり、もうやりたい放題でした。さすがにふたりともこれじゃあ仕事にならないと反省して、「こういうことは月に2回を限度としよう!」と取り決めをして、スタッフが来るまでの間に奉仕をするだけにするとか、セーブするようになりました。それでも、ときどきその取り決めを無視して、お互いがお互いにちょっかいを出したり、結局、そのせいでふたりともガマンできなくなって、昼休みに家に戻って、思いっきり抱き合ったり…、それはそれで楽しい約束破りでした。

まあ、ここまで書いてみて、読者の方も気がついたでしょうが、このオフィスプレイは、明らかにいままでのふたりのプレイとは趣が違いました。これはイメージプレイというか、ふたりにとっては“ごっこ遊び”みたいなムードで、ふたりとも楽しんでいました。なんというか、このころのふたりにはそんな余裕も生まれてきたのでした。


■フェティッシュバー

こんな他愛もない遊びをする一方で、以前からたまにやっていたようなハードなこともふたりは行っていました。映画館でのプレイは年に2回、5年で10回はやったかな…。後は海外に行くと、麻美は日本ではできないようなエクセレントな格好をしたりと、ハメを外しました。国内の旅行でも、温泉などでは、わざわざ部屋に露天風呂がある部屋をとって一緒に入れるのに、わざと混浴のところを選んで、人に乳首ピアスを見せたり、街中で露出プレイや奉仕プレイをさせたりしました。

彼女は、基本的に露出というより視姦されるのが好きなようで、その意味では自分が奴隷扱いされているところを人に見られることに強く刺激されるようでした。まあカミングアウトプレイから、ずっとそのことが頭から離れず、映画館プレイへと流れ、その快感が大きくなっていったものと思われます。その意味では他人を巻き込まなければならず、そうおいそれとは、そういった新しいプレイは出来ませんでした。もしこの時代にハプニングバーなどがあれば、ふたりはきっと常連になっていたことでしょう。

この時代、ネットで知り合い、お互いの奴隷を見せ合ったり、一緒にプレイするようなコミュニティはいくつも登場していましたが、どうも僕はその中に彼女を連れて行くのが嫌でした。ネットで、麻美の写真をいくつか公開して評判になったこととかもありましたが、なんか下世話でもう少し、自分達と気持ちの通じ合うコミュニティであれば…、そんな風に思っていました。その意味では、後腐れがなく参加したいときに自分達のスタイルに合わせて参加できるハプニングバーは本当にいいシステムだと僕は思います。そんなハプニングバーの代わりといえるかもしれないのが、この時代はフェティッシュバーでした。

僕は、ひとりで何回かフェティッシュバーに通って、そこで何人か知り合いの女性が出来た後、彼女を連れて行くことにしました。

フェティッシュバーとは、基本的にクラブやキャバクラと同じシステムです。一時間幾らという値段の中で、女性が原則的には男性客について相手をしてくれるお店です。もちろん性的なサービスはありません。クラブとかキャバクラとの違いは、そのホステスさんたちが、大抵、ボンデージを着ているということです。そのためボンデージバーと呼ばれることもあります。女性たちはSMに興味があったり、SとかMとか自分の性癖をそれなりに自覚しているため、そういう話題を肴に酒を飲むわけです。基本的にはそれだけですが、中にはSMクラブを併設していて、その女の子達と別料金で楽しめるようなところもありましたが、これは風営法ギリギリのボーダーな部分ということもあってあまり大っぴらにはできない部分です。かといって女性たちが個人的に交渉なんてことになると、いろいろ余計厄介な問題が生じるのでしょう…。それに僕はそこには立ち入るつもりはありませんでした。

僕は基本的に女性がついてくれるようなタイプの店で酒を飲むことはほとんどないです。接待や付き合い以外でまず行こう思わない。エッチもできないのに、ただキレイな女性と酒を飲みたいと思わないからかな…(笑)。まあそれほど酒に積極的じゃないということもあります。それでもこのフェティッシュバーに通ったのは、麻美との次なるステージのリサーチという奥さん思いからの行動でした。

僕はそのバーにひとりで3回ほど通った後、麻美を連れて行きました。正確に言うと店で待ち合わせしたのです。麻美には、服の中にはボンデージを着込んでくるように指示し、僕は通う中で仲良くなったレイナとナオミの二人の女性と先に飲んでました。レイナとナオミはSでもMでもどっちでもいけるというある意味プロフェッショナルでしたのでなんというか気が楽でした。

正直に言って、基本的に僕は素人のS女性があまり好きではありません。恋愛対象外ということではなく、人間としてなんか違うなぁ…と思うことが多く、同じSなのに共感できないのです。彼女達の嗜好をとやかく言うつもりもないし、彼女達にはそんな彼女達を慕うM男性がちゃんと居るわけですから、僕がどう思おうが彼女達の勝手です、僕にそんなことをいう権利はないわけです。ただ多くのS女性はM男に愛がない、そんな風に感じていました。S男性にもいろんなタイプがいます、奴隷に愛を与えるタイプ、ただひたすら自分の欲求のはけ口とするタイプ、S女性も同じはずなのですが、どうも自分の欲求のはけ口として、ただM男性に対して攻撃的な人が多いように感じるのです。言い方を替えれば、僕なんかに比べてよっぽどシビアなS観の持ち主達ということでしょうか…。

そんな中で、レイナとナオミは、“どっちかって言うとMなんだけど仕事的にはSのほうが需要があって、その中でSの気持ちもわかってきた…”などという柔軟な子たちで、その意味で話していて面白かったわけです。

麻美が店に入ってきたとき、僕の両側にはレイナとナオミがべったりくっついて陣取っていて、三人でお酒を飲んでいました。レイナとナオミは退こうともせず

「あら、いらっしゃい。これが尚人様の奥様なのね~。キレイな人ねぇ…妬けちゃうなぁ…」

といった感じで麻美を挑発します。麻美は仕方なく僕の対面に座り、ナオミは一応、ホステスとして麻美の隣に移動して、お酒を作ったり最低限のもてなしはしてくれます。それでもすぐに僕の隣に戻ってきて、麻美は所在無さげにポツンと対面に座っています。
僕の右隣に座っていたレイナが、僕にしなだれかかりながら、耳元で囁きます。

「奥様、すこし可愛がってもよろしいかしら?」

僕は彼女の意図を理解して、麻美に言いました。

「麻美、遠いよ。こっちにおいで。でも両側は埋まっちゃっているから、ここにおいで」

といつもリビングでそうしているように、足元へ来るように言います。麻美はちょっと不安そうな顔をしながらも僕の足元へ来て正座しながら僕を見上げます。

「え~! レイナじゃダメなの? 私、尚人様の奴隷になりたい…。もうこんな女いいでしょ? 私のほうがきっと尚人様に尽くしますよ~」

としなだれて、僕の身体にベタベタと障りながら麻美を挑発し続けます。左のナオミもそれに呼応して

「ふたりでどうですか? 尚人様ならふたりの奴隷を同時に可愛がってくれるでしょ? レイナとナオミでいつもふたりでご奉仕します。だからもう古い女は捨てちゃいましょ!」

「う~ん、ふたりかぁ…。なんかドキドキするなぁ…」

なんて僕が応えると麻美は猛烈に反発します。

「ダメです! 尚人様は麻美だけのご主人様です! 誰にも渡しません!」

「え~なにそれ! なんか奴隷のくせに生意気! そんなダサい服着てなにが奴隷よ」

「そうよ、奴隷ならせめて私達みたいにちゃんとそれっぽい格好で尚人様にお仕えしなさいよ!」


彼女は、それを聞いてすぐにブラウスのボタンを外し始めてオープンタイプのボンデージスーツになってしまいました。…ちなみにお店の中では基本プレイは禁止です。ショーとかがあれば別ですが基本NG、なので本当はこんなふうにプレイっぽいことはしてはいけません。でも、このときはもう止まりませんでした。麻美の乳首ピアスを見たふたりはちょっと驚いたようですが、それはそれさすがにプロです。

「あ~! この女ピアスしてる! 尚人様~ 私にもピアスして! レイナ、尚人様に乳首に針刺されても幸せ!」

といって抱きついてきます。

「尚人様、この女にしたんなら、私にも針刺してぇ? 針じゃなくてもいいから刺して欲しい…」

ナオミもコツをつかんだようで、ふたりで僕にベタベタと甘えてきます。正直照れくさくて、中途半端なことを僕は言ってしまった。

「いや、実際、針はお店の人にやってもらったんだよ」

そこにレイナがすかさず突っ込みをいれます。

「え~!いやぁ… それなら私のときは尚人様が刺して…。そうすれば私が尚人様にとっての始めて本当にピアスしてもらった奴隷になれる…幸せ」

(ちょっと待ってよ。そこ突っ込まないでよ。あとで麻美が何言い出すか…怖い…)

と思いましたがナオミも調子に乗ってきます。

「いやん! わたしに最初にして! 私が尚人様の第一奴隷になる…」

「やめて! 尚人様の奴隷は私、ひとりだけなの! 尚人様…そういってください!」

「なによ、この女、奴隷のくせに、レイナのご主人様に命令する気?」

といって、座っている麻美の後ろにまわって、麻美の露になった乳首を摘んでしまいました。そしてナオミは

「そうよ、そうよ。生意気よ。」

といってそんな麻美をニーハイブーツのヒールで小突きます。

「ああ~。許して…。麻美の乳首… 尚人様のものなのに…」

僕ははじめて、麻美の身体を他人に触らせてしまいました。あっという間の出来事で躊躇う暇もなかった。でも相手が女性だからでしょうか? 映画館でのプレイのときのようにそのことに対する葛藤は起こりませんでした。僕はそんな自分の心情を“なるほど…そういうもんなのかな”なんて客観視しながら、目の前の不思議な光景を見ていました。

そんな麻美に対するちょっとしたいじめのようなプレイが20分ぐらい続いた後、僕はレイナに目配せをして、麻美を解放してもらいました。

麻美は泣きながら僕の隣にやってきて抱きついて、僕をずっと抱きしめたままヒクヒクと声を上げて泣いています。

そんな麻美を見て、レイナは

「なんか、うらやましくなっちゃったな…。尚人様愛されてますね?」

とやさしい笑顔で言ってくれました。

帰りのタクシーの中でも麻美はずっと僕に抱きついたまま、離れません。僕もそんな麻美が可愛くてたまりませんでしたが、ずっと泣いている麻美を見ていると、今回は失敗だったかな…と思いました。

「ごめんな…麻美、辛かったか?」

彼女はヒクヒクと泣きながら、首を縦に振って頷きます。

「尚人様が、ヒッ、麻美だけのものじゃなくなっちゃう ヒッ と思って ヒック 悲しかった…」

かわいい!! もうそろそろ20代も終わるっていうのに、なんだぁ!? この可愛さ!

「そっかぁ… 麻美だけだよ ずっと麻美だけ…」

彼女はもう一度、胸の中で首を縦に振って頷きます。

「まあ、他のなんかプレイ考えるよ。フェティッシュバーは嫌だったか…」

あれ? 彼女は、首を横に振りました。

「あれ? 嫌じゃないの?」

「……また来たい…」

「アハハハハハハ、なんだぁ 麻美はMだなぁ。気に入ったのか?」

僕が大声で笑うと、彼女も自分の行動と気持ちのおかしな状態に気付いたのか、泣くのと、笑うのを同時にしながら応えました。

「だって麻美Mだもん。いっぱい感じて濡れちゃった…。早くおうちで抱いて欲しい…」


■居場所

麻美が以前、言ったように、麻美は僕にとって居場所そのものになっていきました。インテリアコーディネーターの資格を取り、彼女はある建築事務所に再就職し、ふたりの家のコーディネートなどにもその力を発揮し、家はいつも快適でそして甘く、自分が自分でいられる場所でした。とかく仕事に埋没してしまいがちな僕をいつも掬い上げ、僕に尽くしてくれました。彼女は僕のかわいい妻であり、超セクシー美女妻であり、奴隷妻でした。
果たして、僕はそんな彼女にとっていい夫であり、ご主人様だったのか、僕は彼女の居場所でいられたのか、それには疑問が残りますが、僕は精一杯、彼女を愛した、それだけは自信があります。そんなふたりに、また転機が訪れました。ついにふたりだけの甘い生活にピリオドが打たれることになります。

結婚6年が過ぎ、年も明けた2月、彼女は僕に言いました。

「赤ちゃん、できちゃった…。 産んでもいいかな…?」

この時、麻美は31歳、そう言って僕が作った最後のバースディケーキに灯されたロウソクの炎を消しました。



次回、麻美篇はラストです。僕と麻美のSM的ラブストーリー? いよいよ完結です。


>>>>この話の続き「2.麻美篇 (9) 最終章 ピアス」を読む。

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